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還暦のアメリカ一周 旅行記   

還暦を迎えた日本人女性が、会社を退職して一人でアメリカ一周のドライブを計画し、実行した。
この旅行記は、筆者が感じたこと、驚いたこと感激したことなどを実体験に基づき綴られております。
これから同じような旅行を計画している方々の参考になればと思い、掲載をお願いしたものです。
なお、この旅行記は2005年時点での内容になっております

旅に出るまで

今年の二月に還暦を迎えた。そして六月半ばに退職した。

残る人生は私のもの、この際ずっと以前から考えていた自動車でアメリカ一周旅行を実行することにした。

とはいえ、実際に旅に出ると決めても、さて一体何をどうするというのが全く判らない。お手本も無い。 第一、本当に一周出来るのかどうか一抹の不安と、やると喧伝して出発後にやっぱり途中で帰った時みっともないというミエとで余り他人には言わずに置こう。 
少数伝えた人達は、皆、一人旅と自動車旅行ということに心配の色を浮かべたから。


出ると決めてからというもの次の点に悩んだ。

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ニューオリンズへ

友人の多くが、アメリカで一番怖いところとしてあげたのがミシシッピ。

映画「ミシシッピ・バーニング」で、ク・クルス・クラン(KKK)と黒人迫害を相手にFBIが闘うという人種差別のテーマの代表みたいになってしまった州だが、貧困度も高く、夜は運転してはいけないよ、と何度も言われた。それで、地図を眺めている時は、ケンタッキーから、テネシー、アラバマ、ミシシッピ、と動いてミシシッピのジャクソンあたりで泊まろうと考えていたのだが、余り脅かす人が多いので、計画を変え、アラバマを南下し、海沿いでミシシッピ州を通過することにした。

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グランドキャニオン

今回の旅で思い知ったのは、私にいかにアメリカの地理の基礎知識が欠けていたか、につきる。
恥ずかしながらサンタ・フェを去って、次の宿泊地の、フラッグ・スタッフに着くまで、私はこの小さな町がかのグランド・キャニオンの南側の入口の一つになるということを知らなかった。また、あの大統領の顔で有名なマウント・ラシュモアが、サウス・ダコタ州のラピッド・シティにある、ということも実際にラピッド・シティに到着するまで知らなかった。両方とも宿泊所を慌しく決めて行ってみたら、エッここがあの、という怪我の功名というか、瓢箪から駒みたいな成り行きだった。ホント、決して自慢できない話であるけれど。


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レイクタホー

ハースト・キャッスルを見て、翌日はシリコンバレーに向かう。

ここは以前お客様だった会社に何度も出張で来ているので、慣れた場所であるし、又、1976年沖縄国際海洋博覧会以来の友人、岩澤矩美子さんが岩澤オリエンタル・アートという骨董屋さんを開いているロス・ガトスの近くでもある。毎年、シリコンバレーに来ると、矩美子さんの入っているスポーツ・クラブに便乗して、大きなプールで泳いでその後食事をする、というのがいつものコースとなっていた。

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カトリーヌが残したもの

カトリーナ旋風がやっと過ぎたと思ったら、この暴風雨でニューオリンズの土地が陥没し、元々地盤が海抜よりも低かったところに湖の堤防も決壊、地域一体は洪水という最悪の事態になったらしい。
アイダホ、モンタナ、ワイォミングと昔からの原生林がそのまま残っているような北西部をひたすら運転するだけというのを幸い、私はラジオのトーク・ショウを集中的に聞き始めた。ラッシュ・リンボウ、とか、マイク・ギャラガーといった、なじみのホストのチャンネルを中心に、一般の人達の生の声を聞く。尤も個性の強い(アクのつよい)ホストの場合は中々反対意見は出てこないことも判った。


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モール オブ アメリカ

何でも最大が好きなアメリカ人が考えそうな話だが、ミネソタ州のミネアポリスには、一つの建造物としては文字通り最大のモールがある。ショッピング・センターをバカでかくしたようなモールで、ほぼ正四角形で4つの角には、それぞれ、シアーズ、メーシーズ、ブルミンデール、ノーストラムといった、モールといえば定番のストア大手が占め、四角の回廊には520軒以上の小売店が並び、内側は、ジェット・コースターもある遊園地やショウ、映画館がある。2階、3階には本格的レストランあり、コンビニ風手軽なテイクアウトあり、家族ずれで一日遊べて、買い物もでき手軽に食事も出来る、という一大モールとなっている。モールの近くには、駐車場と、モール専用のホテル・モテルがずらりと並んでいる。
何故、こんなモールを見に来たかというと、仕事をしていた時、日本から小売販売流通関連の視察に来るというと大概このモールに行くと聞いたので、一度見てみたいと思ったのが寄った動機である。


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筆者紹介

宮平 順子(Miyahira Yoriko)

東京都出身 1945年満州生まれ(同年引上) 現在、米国在住
昭和53年、NYの保険代理店モリタ&カンパニーに入社、以来顧客サービス、日系企業を対象としたブローカー業務に携わり、副社長として代理店の窓口業務を通して、社内のシステム・事務管理を統合、ETC, Liberty, Appliedなど代理店システムを初期の段階から導入し、事務処理要領・マニュアル等整備し、社内の事務指導にも携わる。
現在はNY, NJの保険代理店でアドバイザー・コンサルタントとして活躍。特に米国進出の日系企業に保険を通してアドバイスをしてきた経験と実績が豊富。
取得保険資格 NY Broker’s License,CPCU, CIC, AMIM 
株式会社 トムソンネット シニアビジネスパートナーとして米国の保険業界と日本の保険業界の橋渡し役として活躍中。
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この旅行記は 株式会社 トムソンネットの協力で作成されています